ウェブサイト・システムに関する契約

1 サービス運営に関する契約

ネットビジネスを運営する場合、例えば、サービスに利用するためのウェブサイト・システムの製作等を外部業者に依頼する際の業務委託契約、会社で利用するボールペン等の備品を購入する際の売買契約、オフィスを借りる際の賃貸借契約など、様々な契約を締結することになります。

契約はそれぞれ難しい問題を含んでいますが、ここでは、ネットビジネスの運営に重要で、特に難しい問題が含まれるウェブサイト・システムの製作等に関する契約について、注意すべき点を説明します。

2 ウェブサイト・システムの製作等に関する契約の注意点

(1)何を製作してもらうのか

ウェブサイト・システムの製作等に関する契約(以下「ウェブサイト製作等契約」といいます。)で一番重要なことは何でしょうか。契約と聞くと、損害賠償や、解除といった法律的な用語が頭に浮かぶかもしれません。しかし、ウェブサイト製作等契約で一番重要なことは、実は「何を製作してもらうのか」ということです。

希望のとおりのウェブサイト・システムを製作してもらえれば、その後問題になることはありませんので、損害賠償や、解除が問題になることはありません。しかし、製作を依頼する側(委託者)の希望するウェブサイト・システムを製作する側(受託者)に伝えることは、とても難しいことです。そこで、契約書で、希望するウェブサイト・システムの内容を明確にしておくことが重要になります。

もし希望するウェブサイト・システムの内容が明確に契約書に書かれていれば、仮に希望するウェブサイト・システムと異なるウェブサイト・システムが納入されたとしても、契約書による合意を根拠に、修正を請求することができます。

(2)ウェブサイト・システムの著作権等の取扱い

次に、製作されたウェブサイト・システムの著作権、特許権等の知的財産権(以下「著作権等」といいます。)の取扱いについて、明確にしておく必要があります。

仮にウェブサイト・システム等の著作権等が受託者に帰属する場合、そのままでは、委託者はお金を払って製作してもらったウェブサイト・システム等を自由にアップデートすることができなくなります。この点、「お金を払って製作してもらったのだから著作権等は委託者側に帰属するのが当然だ」と思われるかもしれませんが、法律上は、著作権等はウェブサイト・システム等を製作した側に帰属することになっています。

したがって、自由にウェブサイト・システム等を利用するためには、契約書でそのような内容を定めておく必要があります。著作権等については、専門的な知識が必要になりますので、思わぬ事態にならないよう、専門家に相談することをお勧めします。

(3)その他

その他にも、ウェブサイト・システム等の納期、支払条件、保証・瑕疵担保責任の内容、支払条件等について、明確にしておく必要があります。

納期については、いつどのような状態で納入されるのか、明確にしておきましょう。その上で、委託者側からも製作の進捗状況を確認して、遅れがないよう納入させることが重要です。

支払条件については、基本料金をいつ払うのかはもちろんですが、修正や仕様の変更をしてもらう場合に追加料金が必要なのか、必要な場合はその金額を明記しておきましょう。ウェブサイト・システム等は、実際にできあがってみると不具合があったり、機能が不十分であったりすることがあります。保証・瑕疵担保責任も含め、そのような場合に備え、どのように対応してもらえるのか、追加料金が必要なのか等、明確にしておきましょう。

 

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