利用規約

1 利用規約とは

インターネットビジネスの場合、ウェブ上でサービスを提供することがほとんどだと思います。日本中又は世界中の多数の人にサービスを利用してもらう場合、事業者が提供するサービスの利用について、事業者と利用者が個別に契約書を作成して契約することは現実的ではありません。そこで、契約書の代わりに、サービスの利用に関するルールをあらかじめ作成して、そのルールに同意した人にサービスを利用してもらうことが通常です。そのルールを、利用規約といいます。このように、利用規約は、事業者と利用者のサービスに関する契約の代わりとなるものです。

2 利用規約の内容

利用規約には、どのようなサービスを提供する場合であっても、最低限、次のような内容を記載することになります。

(1)定義事項

利用規約内で使われる用語を定義します。

(2)規約への同意

利用者がサービスを利用することで、規約に同意したとみなされることを明記します。

(3)規約の変更

事業者は利用規約の変更をすることができることと、その告知の方法、利用者が変更後にサービスを利用することで、変更後の規約に同意したとみなされることを明記します。

(4)禁止事項

利用者がサービスを利用するに当たって、禁止される事項を記載します。

(5)免責

利用者がサービスを利用した場合の損害等について、事業者が免責される場合を明記します。

(6)準拠法・管轄裁判所

利用規約が準拠する法律(通常は日本国法を選択することになります)、トラブルが起きた場合に利用する裁判所を指定します。

そのほかに、提供するサービスの内容に応じて、アカウントの取扱い、利用者が投稿したコンテンツ等の著作権等の権利の取扱い等について、規定することになります。なお、ここでいうアカウント、コンテンツが何をさすかは、上記(1)の定義で定めておくことになります。

3 利用規約の役割

では、利用規約はどのように役立つのでしょうか。

利用者が利用規約に同意してサービスを利用した場合、仮に利用者がサービスを利用して損害が生じたとしてクレームを申し立ててきても、事業者としては、「利用規約●●条に、このような場合は、弊社は免責されると規定されていると書かれています」等と主張することができます。クレームを申し立てた利用者がこのような事業者の主張に納得する場合ばかりとは限りませんが、このように主張できること自体、クレームへの対処をかなり楽にしてくれます。

もっとも、利用規約がそのクレームに対処できるよう記載されていることが前提ですので、提供するサービスの内容に合致した利用規約を作成する必要があります。

4 利用規約への同意

利用規約がこのような役割を果たすには、利用者が当該利用規約に同意していなければ、なりません。ウェブ上に利用規約を掲載しておくだけでは、意味がありません。では、利用規約への同意をどのように得るのでしょうか。

利用者が同意したといえるには、①利用規約の全文が表示され、②その利用規約に利用者が同意する必要があります。

①の利用規約の全文の表示は、ハイパーリンクのリンク先に利用規約の全文が表示されていればよいとされています。

②の利用規約への同意は、「利用規約に同意する」というチェックボックスにチェックをしなければサービスの利用を開始できないようにして、同意を得ることが簡便で、利用者のサービスの利用を妨げません。

 

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