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【月2回更新】広告規制に関する豆知識vol4

2017.8.24
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初回限定価格のみを強調し、定期購入等の条件を分かりにくく表示‐これって問題になる?

■リピート顧客を増やすために定期購入を前提に初回の価格を安く抑える集客法

商材によって多少違いはあるかもしれませんが、新規顧客獲得に必要なコストは、どんどん上がり続けているように感じられます。
新規顧客をいかにリピート顧客にしていくかが通販事業者の共通の関心事でしょう。

この点、よく見る手法として「初めての方限定500円(送料込み)※」、「※5回分の定期購入をお約束いただいた場合。2回目以降は4800円となります。中途解約には、キャンセル料が発生します。」などとして、一定回数の定期購入を前提に、初回の価格を安く抑えて集客をやるというやり方があります。

■消費者から返金を求められることも

ところが、この手法については、消費者から多くの苦情が行政や消費者センターに寄せられており、現在、行政側の関心も高い状況にあります。

消費者の苦情は、「定期購入が前提だとは知らなかった。」、「解約しようとしたらキャンセル料を請求された。」などというものですが、広告の方法等に気をつけておかないと、2回目以降の契約はそもそも成立していないとされ、キャンセル料を請求できるどころか、2回目以降の代金を受け取っていた場合、その返金を求められることもありますので注意が必要です。

■どのような広告を行えばよい?

それでは、どのような形で広告を行えばよいのでしょうか。この点、事業者と消費者間の紛争について裁判外で解決するための機能を持っている、ある消費者被害救済委員会は①初回限定価格と同様に目立つ大きさ、色彩で定期購入の条件(回数、消費者が支払うこととなる代金の合計金額)を記載する、②決済画面でも初回限定価格のみを表示するのではなく、初回限定価格に加えて、最終的に消費者が支払うこととなる総額も表示することを強く勧めています。

■代金・商品の返還を請求できない場合も

法律的には、契約は、「申込」と「承諾」が合致して初めて契約が成立するのですが、消費者がウェブサイトである商品をカートに入れて、決済画面で決済をすることは、「申込」、注文受付画面が「承諾」に当たります。
そうすると、カートの金額が初回限定の500円としか記載されていない場合、契約は初回分しか存在しないことになり、2回目以降は、いわば契約もないのに、商品を送りつけるいわゆるネガティブ・オプション(送りつけ商法)に当たってしまうことになります。

このような「売買契約に基づかないで送付された商品」は、商品の送付について承諾をしないかぎり、送付された日から2週間を経過し、又は事業者に引き取り請求した場合はその日から1週間が経過しても業者が引き取りに来ない場合には、処分してもよいこととされていますから(特定商取引法第59条第1項)、事業者は、代金を請求することもできなければ、商品の返還を請求することもできないことになってしまいます。

■今後、より一層の注意を

このような状況になるのを避け、消費者とのトラブルを防止するためにも、一定回数の定期購入を条件に初回限定価格で商品を販売する場合には、その条件を消費者が確実に理解していると主張できるような広告をすることが望ましいですし、決済画面にも全体の金額が分かるような記載をしておくことが望ましいと言えます。

また、消費者に有利な初回限定価格のみを強調し、定期購入の縛りをわかりにくく表示している場合には、景品表示法が禁止する「有利誤認」にも当たり得ます。実際にこのような案件で行政指導が行われている実態もありますので、景品表示法の観点からも注意が必要です。

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