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「エイジングケア」という言葉は広告に使えるか?(令和5年3月最新版)

2023.3.28
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「アンチエイジング」と「エイジングケア」

化粧品や健康食品、美容器具などの老化防止や抗加齢を意味する表現として、「アンチエイジング」という言葉があります。

エイジング(aging)が「加齢」や「老化」というように年をとること、アンチ(anti)は「抵抗」を表しており、アンチエイジング(anti-aging)とは「本来、年齢を重ねていくときの流れに抵抗して、いつまでも若々しくいたい」という人々の思いに訴求するキーワードといえるでしょう。
化粧品や健康食品の訴求として同様によく使われる「エイジングケア」
ここではこの広告表現について説明します。

 

アンチエイジング

「アンチエイジング」は、化粧品や健康食品の広告でよく見かける表現ですが、実際のところ、いずれの商材においても標榜することは認められていません。これらは、化粧品や健康食品で標榜することを認められた効能効果ではないからです。

 

エイジングケア

この「アンチエイジング」と同様、よく見る表現に「エイジングケア」があります。そして、その多くに※がつけられ、「年齢に応じたケアのこと」と注記がという表現があります。あまりに多く見かけますし、※で注意が書かれているので、「アンチエイジング」はNGでも、「エイジングケア」なら標榜してよいと理解している方も多いですが、ここでも注意が必要です。
たとえば、日本化粧品工業連合会が発表している化粧品等の適正広告ガイドラインでは、化粧品の広告において認められる「エイジングケア」という表現について、
年齢に応じたケアの表現であること、
化粧品等の効能効果の範囲内であること、
の2つの条件を満たすことを求めています。

 

「エイジングケア」使用上の注意点

「①年齢に応じたケアの表現であること」、すなわち、現在の肌状態を維持することまでしか認められていません。よく、実年齢よりも10歳若返る肌へ、などという表記もありますが、これは維持とはいえません。
また、「②化粧品等の効能効果の範囲内であること」も必要なため、化粧品の広告で認められている56の効能効果の範囲内でしか記載することができません。すなわち、「エイジングケア」という言葉そのものが、効能効果として認められているわけではなく、あくまでもケア(お手入れ)を指す表現でしかないのです。

そのため、化粧品の広告において「エイジングケア」という表現を使用する際、「若返るためのケア」と誤解を与えてしまう可能性があります。その前後や注意書きにおいて、「年齢を重ねた肌にうるおいを与えること」などと定義を明記しておき、事実に基づいて表記する必要があります。

つまり、

 

アンチエイジング → エイジング(加齢)に逆行する意味合いがあり、「若返り」を暗示しますので記載できません。

エイジングケア → 定義を明確にしなければ、若返り効果を暗示させ、美顔器に認めれる効能効果の範囲を逸脱する恐れがあります。

「エイジングケア」という表現を広告で使用する際には、このような広告規制に注意しながら使用する必要があるのです。

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