【ニュース】都道府県による措置命令について弁護士成が解説しています。

大阪、東京など…都道府県による措置命令が活発に!

 4月19日、大阪府が流通大手企業に対して措置命令を出しました。これは、チラシに表示していた期間を特定したセール価格に、実体がなかったとして景表法違反になるとされたものです。3月には東京都が、根拠のない痩身効果表示や二重価格表示をしていた通販会社に対して初の措置命令を行なうなど、昨今、自治体による措置命令が活発化してきています。

通販業界最多級の記事本数を誇るニュースサイト「通販通信」では、このニュースを取り上げ、こうした動向について解説しています。

当事務所の弁護士 成眞海(せい しんかい)も、これらの措置命令の出された背景などについて解説コメントを掲載しておりますので、是非ご覧ください。
詳しくは、こちら

事業主なら知っておきたい労災について。雇用保険とその法律とは?

雇用保険とは

ポイント①

業種、規模等を問わず、すべて適用事業となり強制加入が必要です。
雇用保険の適用事業に雇用される労働者は、原則としてその意志にかかわらず当然に被保険者となります。ただし、65歳に達した日以後に雇用される方、4ヶ月以内の期間を予定して行われる季節的事業に雇用される方などは、雇用保険の適用除外となるなど、雇用形態等により被保険者とならない場合もありますので確認が必要です。

ポイント②

1人でも正社員として雇用していれば、雇用保険加入手続きが必要となります。個人の場合は、国民年金保険がその役割をしています。

ポイント③

パートタイムやアルバイトも一定の条件を満たせば加入対象になります。加入対象は、31日以上の雇用見込みがあることまたは1週間の所定労働時間が20時間以上であることです。

ポイント④

雇用保険法に基づき、適用基準を満たす労働者については事業主や労働者の意思に関係なく、被保険者となった旨を公共職業安定所(ハローワーク)に届け出なくてはなりません。

雇用保険の加入手続き方法

事業を開始したときに、「労働保険保険関係成立届」「雇用保険適用事業所設置届」「労働保険概算保険料申告書」を事業所の管轄する労働基準監督署、公共職業安定所へ提出することが必要です。尚、従業員を初めて雇い入れることとなった場合は、保険関係成立に関する手続を済ませた後、事業所を管轄するハローワークに「事業所設置届」、「雇用保険被保険者資格取得届」を提出しなければならないことになっています。

その後新たに従業員を雇い入れた場合は、その都度事業所を管轄するハローワークに「雇用保険被保険者資格取得届」を提出しなければなりません。
この届出によってハローワークから交付された「雇用保険被保険者証」については事業主から本人に渡す必要があります。
用意する書類等については、専門家へ相談するのがいいでしょう。

事業主なら知っておきたい、社会保険の適用ルールとは

社会保険料とは

社会保険料とは以下5つ保険を包括した総称です。

  • 健康保険:病気やケガによる通院・入院・長期休業、出産、育児休業
  • 介護保険:介護ケア ※40歳〜64歳までの方対象
  • 年金保険:遺族の生活保障、障害状態の生活保障、老後の生活保障
  • 雇用保険:失業時の生活保障、スキルアップ
  • 労災保険:業務にかかわる病気やケガ

これらは国で強制的に加入することが義務づけれている保障制度であり、病気などの理由で仕事ができない状態になった時でも最低限の生活ができるように個人が国に保障されている保険料です。

事業主はこれらすべての保険料を従業員の給与から計算し、従業員の代理で支払うことになります。また、労災保険については会社が全額負担になっており会社にかかる負担は大きいと言えます。

社会保険の適用ルールとは

社会保険は、会社に所属していない個人でも支払っています。個人、または個人事業主の場合は、自分で国民健康保険と国民年金に加入することになっています。加入しないと例えば医療費の3割負担がなくなり全額負担になります。ということは、本来自分で加入することができる保障制度、事業主側はどのような場合に社会保険に切り替えなければならないのでしょうか。
健康保険法 第3条 および 厚生年金保険法 第6条では、強制加入の事業所とはどのような場合かを明示しています。

【強制加入の事業所とは下記の事業所をいいます。】

1.個人事業所の場合

次の事業を行い常時5人以上の従業員を使用する事業所:
a製造業 b土木建築業 c鉱業 d電気ガス事業 e運送業 f清掃業 g物品販売業 h金融保険業 i保管賃貸業 j媒介周旋業 k集金案内広告業 l教育研究調査業 m医療保健業 n通信報道業など
※原則サービス業以外の事業所は5人以上で強制加入です。
個人事業の場合、従業員数が何人いようと上記の事業以外の飲食店や美容業等のサービス業は強制加入となりません。

2.法人の事業所の場合

常時、従業員を使用する法人の事業所(国、地方公共団体を含む)
※法人の事業所では代表取締役や役員も加入の対象となります。
よって法人の事業所であれば規模を問わず全ての事業所において原則加入が義務となります。

現在個人事業主であっても、今後従業員を雇う場合や法人に切り替える時のために、社会保険制度についてはきちんと知っておく必要があります。

事業主なら知っておきたい解雇と労働法のこと

労働法とは

労働関係および労働者の地位の保護・向上を規整する法の総称です。ただし、労働問題に関する様々な法律をひとまとめにして労働法と呼んでいて、その中には、労働基準法や労働組合法をはじめ、男女雇用機会均等法、最低賃金法といった様々な法律が含まれています。
労働法設定の背景は、近代以降の資本主義の展開にともない、事業主と労働者との関係に自由平等を原則とするよう設定されました。そのため、雇用される従業員はこの法律に守られているといっても過言ではありません。そのため、事業主都合による勝手な解雇などもしにくいというのが現状なのです。

労働契約法16条

期間の定めの無い雇用契約(無期雇用)では、解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合はその権利を濫用したものとして無効となる

労働契約法17条

期間の定めのある雇用契約(有期雇用)では、使用者はやむを得ない事由がある場合でなければ、その労働期間が満了するまでの間において労働者を解雇することができない

解雇とは

そもそも解雇とは、事業主の一方的な意思表示による労働契約の解除のことを指しています。 解除に当たり労働者の合意がないものです。

そのため、労働者の生活を断ち切ってしまうことにもなるので不意打ちのような形で行われることがないよう、各種の法制で規制が設けられています。
解雇をできる条件は、客観的・合理的理由が必要です。例えば、経営不振による解雇(整理解雇)、長期的な入院や病気、不良な勤務態度や勤務状況、労働能力の欠如、経歴詐称、などですが、解雇するに足る正当な理由があるか否かについては、先に述べたように客観的・合理的理由が必要です。
不当解雇を行った場合は、損害賠償責任が問われる可能性がありますので詳しいことについては専門家に相談するのが安心です。

解雇方法

労働契約法20条1項では、事業主が労働者を解雇しようとする場合は、労働者に少なくとも30日前に予告をしなければならないと定められています。
尚予告をする際は、解雇日について何年何月何日というように特定しておかなければなりません。ただし、30日以上前に解雇を予告できない場合には、30日に不足する日数分の平均賃金を解雇予告手当として支払わなければなりません。

例:10日前に予告した場合は、20日分以上の平均賃金を支払う

解雇トラブルは後を絶ちません。労働契約法15条では、労働契約締結に際して労働者に対して解雇の事由を書面で明示しなければならない。と定めていますので、解雇になり得る事由を予め就業規則に定めておき、従業員とコンセンサス及び契約書を交わしておきましょう。

アルバイトを雇う前に。知っておくべき雇用ルール【契約面】

社会保険または雇用保険の加入

採用したアルバイトが事前にどんな保険に入っていようがいまいが関わらず、企業側は以下で適用する条件に沿ってそれぞれの保険に加入する義務があります。

【労災保険】

雇っている人数、期間や労働時間に関係なく、1日だけの短期アルバイトも含めてすべての従業員が対象の保険です。労災保険は万一の労働災害や通勤災害の時に従業員を守るものであることはもちろん、わずかな保険料で事業主に代わって補償・給付を行う制度ですから忘れずに加入しましょう。

【社会保険(健康保険と厚生年金)】

従業員が5名以内の個人事業を除き、原則としてすべての事業所が社会保険の適用事業所です。アルバイトまたはパートタイマー従業員が社会保険加入対象になる場合は、適用事業所で一般従業員の所定労働時間・所定労働日数の概ね4分の3以上である場合です。

【雇用保険】

1週間の所定労働時間が20時間以上であり、1年以上引き続き雇用されると見込まれる従業員はアルバイトまたはパートタイマーであっても雇用保険の対象となります。

雇用した際保険に加入するとその額の半分は会社側が負担することになり、支払っている給料以上に出費がかさむことから、おろそかにする企業が少なくありません。ですがそれは違法行為となってしまいますので、どこに適しているか確認し今からでもスムーズな手続きを行いましょう。

雇用契約書を交わす

保険等の手続きも重要ですが、実際に働く前には、働く条件等を記載した雇用契約書を従業員と結ぶ必要があります。
アルバイトなのか正社員なのか、雇用形態により契約書等で記載及び合意する事項が異なりますので注意が必要ですが、共通していることは雇用契約書や労働条件通知書などの書面で従業員に通知することが義務づけられていることです。

雇用契約書や労働条件通知書には

  • 労働契約の期間
  • 仕事をする場所、仕事の内容
  • 勤務時間、残業の有無、休憩時間、休日・休暇、交替制勤務の場合のローテーション
  • 賃金の決定、計算と支払の方法、締切と支払時期
  • 退職に関すること、解雇事由

が記載されている必要があります。

上記に加え、労働基準法第15条、施行規則第5条第2項の「すべての社員(アルバイトも含む)に明示しなければならない労働条件」とパートタイム労働法第6条、平成15年厚生労働省告示第357号の「パートタイマーやアルバイトには必ず明示しなければならない労働条件」で定められた事項も加味して記載する必要があります。

解雇に関して

解雇に関してのトラブルは後を絶ちません。雇用したなら解雇もあるのは当然のように思いますが日本国において労働基準法が厳格と言われる所以は解雇条件にあるでしょう。解雇と言う言葉自体あまりプラスのイメージが湧きにくく遠慮がちになってしまいます。

アルバイトやパートタイムであっても解雇条件は正社員と同等の条件が適用します。

法律により解雇が禁止されている場合(労働基準法第19条他)では、

  • 業務上の傷病により休業している期間と、その後30日間の解雇
  • 産前産後の休業をしている期間と、その後30日間の解雇
  • 女性であること、あるいは女性が結婚、妊娠、出産、産前産後の休業をしたという理由による解雇
  • 国籍、信条、社会的身分を理由とする解雇
  • 労働基準監督署に申告したことを理由とする解雇など

が禁止されています。
尚、原則として解雇する場合は30日前に社員に対して予告しなければなりません。予告をしない場合は、平均賃金30日分の解雇予告手当を支払わなければなりません。

後に大きなトラブルにもならないよう事前に確認し、従業員に提示する必要があります。
今回は一部の労働基準法を述べましたが、なかなか簡単にはいかないようなルールばかりではないでしょうか。世の中にはたくさんの優良企業がありますので、そのような事例を持ち合わせた弁護士などの専門家による指導またはアドバイスを得て、1つ1つクリアしていくことが確実な道かもしれませんね。

アルバイトを雇う前に。知っておくべきルールとは?労働基準法【時間と金銭面】

まず最低労働賃金を確かめよう!

短時間労働が前提のアルバイトやパートタイムの雇用は、時給制を導入するのが一般的です。時給の金額は地域により最低労働賃金が定められています。その上、一部の業種や特定の職種でも最低賃金が異なりますので、地域と職種から提示するべき時給の金額を確かめる必要があります。

労働時間と休憩時間とは?

アルバイトまたはパートタイムの労働時間は休憩時間を除き、原則として1週間40時間、1日8時間までと決められています。
休息時間は1日の労働時間により、以下の時間が労働基準法で定められています。

1日の労働時間が

6時間まで ⇒ なし
6時間を超え8時間まで ⇒ 45分以上
8時間超 ⇒ 60分以上

有給について

給料をもらいながら休める有給制度。一見、正社員や契約社員のような長期的な雇用形態だけが適用する制度のようにもイメージしてしまいがちですが、アルバイトやパートタイムでも採用から6か月を経過した場合は適用になります。さらにその後1年を経過するごとに取得できる有給日数が異なります。
雇用しようと思っているあるアルバイトまたはパートタイム従業員の勤続日数が6ヶ月を超えるのか否かでまず有給適用になるか否かが分かれますので、事前に頭に入れておくべきでしょう。
尚、例えば契約更新をしてトータルで6ヶ月を超える場合にも、同条件が適用になります。

残業代について

残業代や深夜手当などの割増手当は、雇用形態を問わずすべての従業員に適用されます。時給にも最低賃金があるように、残業代や深夜手当の金額にも最低支払わないといけない額が定められています。アルバイトまたはパートタイムに関しては以下の時給対割増し%で計算をしなければなりません。

【時間外(時間外手当・残業手当)】

1日8時間・週40時間を超えたときは25%以上(1か月に60時間を超える時間外労働の割増率は、50%以上

【休日(休日手当)】

法定休日(週1日)に勤務させたときは35%以上

【深夜(深夜手当)】

22時から5時までの間に勤務させたときは25%以上

雇用形態の多様化で、アルバイトやパートタイム従業員は会社にとっては欠かせない存在となっています。当事者にも責任を持って働いてもらえるようにするためにも、労働条件をきちんと確認した上で提示し、お互い気持ちよい関係性が築ければいいですね。