「オートファジー効果」を広告で謳うことはできる?

化粧品の広告や紹介で「オートファジー」という言葉を聞いたことはありませんか?

 

「オートファジー」とはどんな意味を持つのか

またそれを広告にうたうことは可能なのか

NGの場合どんな法律に抵触するのか

 

今回は、近年注目を集めている「オートファジー」について、このような点について解説します。

 

「オートファジー」とは?

 

オートファジーとは、細胞内の不要なタンパク質を分解し、浄化する機能のことを言います。

「オートファジー」はAutoa(自ら) Phagy(食べる)、自食作用と訳すことができ、食べたものを体内でリサイクルするという意味合いを含みます。

 

オートファジーは加齢とともに機能が低下することから、肌老化の原因につながると言われています。

逆に言えば、オートファジーの低下がおだやかになると、若々しい肌見せを保つことに期待ができます。そのため化粧品業界は、この「オートファジー」に着目し研究をしているメーカーが多く存在します。

 

食細胞のキャラクター

「オートファジー」の効果は広告で謳える?

 

「オートファジー」に着目し、化粧品の開発や販売することには何ら問題はありません。

しかし「オートファジー効果があるスキンケア」と広告に載せるのは、可能でしょうか?

 

答えはNGです。

 

「オートファジー効果」や「オートファジー機能を活性化する」などの効果を記載すると、アンチエイジングや肌再生という意味合いになるため、広告でうたうことはできません。

 

「オートファジー」は薬機法に抵触する表現

 

「オートファジー」の効果を広告に載せるのは、どのような法律に抵触するのでしょうか?

「オートファジー効果」や「オートファジー機能を活性化する」などと広告に書いた場合は、薬機法に違反する表現となります。

薬機法では化粧品の効能をPRするルールとして、うたえる内容が56項目と決まっているからです。

 

オートファジーが持つ効果「細胞内の不要なタンパク質を分解し、浄化する機能」は一般化粧品の効能56項目から逸脱した表現になります。特に肌再生やアンチエイジングなどは、一発NGになるため、「オートファジー効果」も同じく不可と言えるでしょう。

 

「オートファジーについて研究を重ねた」「オートファジーに着目した」など、直接肌効果に結びつかない表現法が望ましいと言えます。

 

自社の商品・サービスにおいて、「オートファジー」と書きたいけれど、どう書けば薬機法に違反するする可能性が少ないのかわからない。

そんなお悩みがございましたら、一度当事務所にご相談ください。